相続税申告手続き完了までの流れ

相続税を支払う必要がある場合、相続や遺贈によって財産を取得した者は、相続税の申告と納付を期限以内に行わなければなりません。

相続税には基礎控除額が定められており、遺産の総額が基礎控除額以下であれば相続税を納める必要はありませんが、基礎控除額を超える場合は基本的に相続税を支払う必要があります。

相続税の申告手続きの流れとしては次の順で進められます。
・財産評価リストの作成
・相続税申告書の作成
・期限以内に申告・納付

相続税の申告と納付の期限はともに、相続の開始があったことを知った日(通常、被相続人(亡くなられた方のこと)の死亡日)の翌日から10か月以内です。申告は被相続人の死亡時の住所を管轄する税務署に、申告書を提出して行います。そして、この申告に基づいて所轄税務署か銀行等の金融機関で納付することになりますが、納付は原則として金銭で、かつ、一括で行わなければなりません。

期限以内に申告を行わなかったり、相続税を納めなかったりした場合、延滞税や加算税などが課されるので注意しましょう。

また、相続税については連帯納付の義務が定められており、相続人や受遺者の一部に相続税を支払わない者がいる場合、他の相続人や受遺者が代わりに支払う必要があります（ただし、申告期限等から原則として5年を経過した場合などでは、連帯納付義務がなくなる場合がある）。

期限内に、一括納付や金銭での納付が困難な場合、相続税を分割して支払う「延納」や相続した不動産などの現物で納付する「物納」も認められています。困った際は、税理士や税務署に相談するようにしましょう。

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